YIELD FLOOR · トップ 05 の詳しい版

XRP は、ドルより安く借りられるのか。

ドルを貸す人には、SOFR + 信用スプレッドという金利の床がある。XRP の枚数を増やしたい貸し手は、もっと低い金利でも貸せる。借りた XRP は返す分と相殺されて値動きリスクがないので、その低い金利が待機在庫の原価になり得る(サイト仮説)。ただし採用を決めるのは総コスト。成熟すると XRP にも期間ごとの金利が並び、価格への道はその金利を通る。

更新 2026.09.27図 14枚約10分確認済み仕組みサイト仮説未確認

  • 3.88%SOFR(2026.09.24)=ドルの床の土台
  • 0%XRP を寝かせたままの利回り=XRP の貸し手が比べる相手
  • 4.731億XRPEvernorth の保有(2025年末)· 目的は1株あたり XRP
  • 19/35Vault の賛成(Lending 15/35・有効化は 28/35)
  • 未公開いまの XRP 建ての貸出金利
答え · 本線の図

ドルの金利には床がある。XRP の枚数を増やしたい貸し手の床は低い。その差が在庫の原価を下げ得る——ただし採用を決めるのは総コスト。

確認済み仕組みサイト仮説

ドルを貸す人は SOFR(3.88%)より下では貸さない。XRP を貸す人が比べるのは0%(寝かせたまま)。この差が待機在庫の原価を下げ得るが、選ばれるのは総コストで基準を割ったときだけ。

SOFR は FRED(2026.09.24)· 上乗せと XRP 建ての床の高さは説明用の例 · 130/110/90 対 100 はトップ 04 と同じ例 · 低い XRP 建て金利が原価になる読みはサイト仮説

ドル金利には、床がある

ドルを貸す人は、どこより下では貸さないのか。

ドルを貸す人の床:SOFR + 信用スプレッド

確認済み仕組み模式図

ドルの貸し手にはほぼ安全に SOFR がもらえる置き場がある。MM に貸すなら、その上に信用と手間の分を乗せる。だから下がらない。

SOFR:FRED(2026.09.24 に 3.88%)· 信用スプレッドは一般の仕組み · 上乗せの高さは説明用の例

ステーブルを借りても、床はほぼ同じ

確認済み仕組み

RLUSD は1ドルに戻せる。戻せば SOFR が取れるので、RLUSD を貸す金利もドルの床に引っぱられる。

RLUSD(準備資産で裏づけ・1:1 で償還)· 交換できる資産どうしの金利がそろうのは一般の仕組み

XRP の枚数を増やしたい貸し手は、低い金利でもよい

物差しが違えば、床の高さも違う。ただし採用を決めるのは総コスト。

貸し手の物差し:ドルで数えるか、枚数で数えるか

仕組みサイト仮説

XRP の貸し手が比べる相手は0%。低い金利でも、貸せば枚数は増える(サイト仮説)。

SOFR:FRED(2026.09.24)· XRP に持つだけで増える利回りがないのは台帳の仕組み(PoS ではない)· 貸し手の読みはサイト仮説

枚数で数える貸し手:Evernorth 型

確認済み模式図

Evernorth は1株あたりの XRP を増やすことを目的に掲げ、XRPL の貸出を柱に据える。この物差しなら、ドル並みの金利でなくても貸す理由がある。

Evernorth:SEC Exhibit 99.2(2025.10.20)· Form 425(2026.01.29)· 保有は2025年末 · 100万XRP・1%・3% は説明用の例

借りた XRP は値動きが相殺される。だから金利が「待機在庫」の原価になる

仕組みサイト仮説模式図

借りた XRP は持っている分と返す分が相殺され、待つあいだの値動きリスクがない。待機在庫の原価は XRP 建ての金利になる(サイト仮説)。

帳簿の相殺は一般の仕組み(トップ 05・06・28)· ボラは貸し手の側に残る · 高さは説明用の例

採用を決めるのは、金利差ではなく総コスト

仕組みサイト仮説模式図

低い金利が効くのは借入と待機だけ。スプレッドとヘッジは残るので、基準 100 を割るのは安く貸され、使い回したとき。

数値は説明用の例(トップ 04 と同じ 130→110→90 対 100)· 詳しくは記事「XRPはなぜ、MM・PBの最安在庫になり得るのか」

借りる → 換える → 払う → 買い戻す → 返す

借りた XRP のリスクは、どこに、どれだけ残るのか。

1サイクル:借りる → 換える → 払う → 買い戻す → 返す

仕組みサイト仮説模式図

借りているあいだは差 0。リスクは換えてから買い戻すまでの窓だけで、先物を買ってふさぐか、すぐ買い戻す。

流れはトップ 09 と同じ(仕組み)· CME の XRP 先物は 2025.05.18 に初取引(清算は Hidden Road=現 Ripple Prime)· 100・円・ドルは説明用の例

1件ずつではなく、1日の中で回して差額だけ精算

確認済みサイト仮説模式図

PB の信用枠の中で借りる・換える・買い戻すを繰り返せば、台帳や銀行で動かすのは最後の差額だけ(サイト仮説)。

Ripple Prime のクロスマージン・融資(Ripple 公表)· 枠の中で回して差額だけ精算する運用はサイト仮説(トップ 09)· 数値は説明用の例

「XRP を借りて回す」の証拠はどこまで

確認済み未確認

道具(貸す・ふさぐ・枠)は確認済み。それが Δ の用意に回っているかは未確認。

Ripple(Q1 2018 · Prime · 借入枠 2026.05.11 · Lending 2026.06)· CME(2025.05.20)

預けて、貸して、期間でロックする。XRP に「期間ごとの金利の床」ができる

ドルは量を足して応える。XRP は足せないので、金利で応える。

預ける → 短期で貸す → 期間ロックで貸す → 期間ごとの金利の床

確認済み仕組みサイト仮説模式図

期間ロックの Vault ができると、XRP にも1週・1か月・3か月の金利が並ぶ。それが「その期間預ければ最低これだけ」という床になる(サイト仮説)。

XLS-65(Single Asset Vault)・XLS-66(Lending Protocol):xrpl.org · 期間ロック型 Vault:xrpld 3.4.0(2026.09.16)の改正案 LendingProtocolV1_1 · Evernorth:SEC · 期間と高さは説明用の例

台帳の部品は、まだ投票中

確認済み

有効化には 28/35 が2週間続くことが要る。期間ロック型は、その上に乗る新しい改正案。

XRPL Known Amendments(XRPSCAN 2026.09.25)· Amendments(80%超を2週間)· xrpld 3.4.0(xrpl.org 2026.09.16)

ドルは量を足して応える。XRP は足せないので、金利で応える

仕組みサイト仮説模式図

借り手が増えると XRP の金利は上がり、寝ている XRP を呼び出す。ドル・RLUSD と同じ値段まで来ると乗り換えられて頭打ちになる(サイト仮説)。

XRP の総量は1,000億枚で固定(Ripple)· 値段で応える・乗り換えで止まる、はサイト仮説(トップ 11 の2枚目)· 線の形は説明用の例

価格への道は、金利を通る

使われれば買われる、とは限らない。では何が価格につながるのか。

使われても、買われるとは限らない。道は金利を通る

仕組みサイト仮説模式図

MM は買わずに借り、ヘッジし、同じ XRP を何度も回す。価格につながるのは、金利が「持つ理由」になる道(サイト仮説)。

借りて回す在庫は新しい買い注文にならない(仕組み、トップ 25・26)· 金利を通る道はサイト仮説 · 0.5%・3% は説明用の例

金融商品になると、締める力と緩める力が両方かかる

確認済みサイト仮説

ロックは売られにくくし、借りた XRP の売りは実質の供給を増やす。どちらが勝つかは、借りた人の使い方次第。

エスクローの解放枠 毎月最大10億XRP(Ripple 公表)· 力の向きと勝ち負けはサイト仮説 · 価格の予想ではない

この見立てが崩れる観測

  1. 1
    XRP を借りる金利が、ドル・RLUSD に張り付く12 の緑の幅(XRP が安い分)が消える状態。安さという選ぶ理由がなくなり、借り手はドル・RLUSD へ乗り換える。
  2. 2
    枚数で数える貸し手が、安く貸さないEvernorth 型が Vault に預けない、または信用リスクを嫌って高い金利しか受けないなら、XRP 建ての床は低くならない。
  3. 3
    Vault・Lending が有効にならない、使われない賛成が 28/35 に届かない。届いても、台帳に XRP の貸し借りと金利が出てこない。
  4. 4
    窓とスプレッドの費用が、金利差を食う先物のふさぎ代や二段のスプレッドが厚く、安く借りても総コストで基準 100 を割らない。
  5. 5
    借りた XRP の売りが、ロックを上回る緩める力が勝ち続け、借入が増えても保有が増えない。金利が「持つ理由」にならず、価格への道が詰まる。

全体の反証条件はトップ 32「反証条件」、観測する指標は 33「観測KPI」。

出典と、この記事の読み方

確認済み=一次資料で確かめた数字・日付。仕組み=条件がそろえば成り立つ一般の仕組み。サイト仮説=公開情報をつないだこのサイトの読み。未確認=事実として確かめるべきだが、公開資料にない。模式図=数値は説明用の例。 2026.09.27 時点。2026.07.25 版(MM の総コストと XRP トレジャリーを中心にした版)を、トップ Ver3 の背骨に合わせて作り直した。旧版の SOFR(3.61%)は 2026.09.24 の 3.88% に置き換えた。

  1. FREDSOFR(2026.09.24 に 3.88%)2026.09.25 更新
  2. RippleRLUSD(米ドル建て・準備資産で裏づけ・1:1 で償還)2026.09
  3. SECEvernorth Form 425(XLS-66 を core pillar、2025年末に 473.1M XRP を保有)2026.01.29
  4. XRPLSingle Asset Vault(XLS-65)2026.09
  5. XRPLLending Protocol(XLS-66:担保なし・固定期間のローン、Vault から貸す)2026.09
  6. RippleThe XRPL Lending Protocol(与信判断はチェーンの外、実行と返済はチェーン上)2026.06
  7. XRPLKnown Amendments(Vault 19/35・Lending 15/35 が投票中、有効化には 28/35)2026.09.25 確認(XRPSCAN)
  8. RippleRipple Prime(年3兆ドル超を清算・機関300超、クロスマージン・ファイナンス)2026.09 確認
  9. RippleRipple Prime、Neuberger から最大2億ドルの借入枠(2026.05.11)2026.05.11
  10. RippleQ1 2018 XRP Markets Report(MM への XRP 貸出 1,600万ドル超)2018.04
  11. RippleRipple の XRP 保有(約376.56億、うちエスクロー約326億、2026.06.30 時点)2026.06.30
  12. SECEvernorth Exhibit 99.2(機関向け貸出・流動性供給・DeFi で1株あたり XRP を増やす)2025.10.20
  13. XRPLIntroducing XRP Ledger version 3.4.0(改正案 LendingProtocolV1_1:期間ロック型 Vault・募集/運用/償還)2026.09.16
  14. XRPLAmendments(80% 超の賛成が2週間続くと有効化)2026.09 確認
  15. CMEXRP 先物の初取引(2025.05.18、清算は Hidden Road)2025.05.20

投資助言ではありません。暗号資産には元本割れ・規制変更・流動性枯渇などのリスクがあります。

WHERE THIS ARTICLE SITS

この記事は、トップ 第2章「選ばれる条件」の 05 資金コスト を詳しくしたもの