XRPL INSTITUTIONAL ROADMAP 2026

XRPLの“Private”は、
4つの別物。
機関市場は、速度ごとに分かれる。

pDEXは単発Paymentsへ。PB・MMの高速Quote・与信・ネッティングは外へ。合意済み受渡しはPublic XRPLへ。機関専用Private DLTは、まだ仮説です。

FOUR BLOCKERS · FOUR ANSWERS本線は、公開XRPLを機関が使える共有状態層へ変えること。
MAIN ROUTEPUBLIC XRPL決済・受渡し・貸付状態
使えない理由 01取引相手が不明KYC・AMLを守れない
本線CREDENTIALS + DOMAINS適格口座だけ通すPermissioned DEX / Vault
使えない理由 02MPT残高・移転額が見える機関の資産情報を守れない
次の解除鍵CONFIDENTIAL MPT直接移転の金額を隠す監査可能性は残す
使えない理由 03複雑なロジック不足Solidity資産を移植できない
外側の拡張EVM SIDECHAIN別L1で実行するBridgeでXRPLと接続
使えない理由 04国家・発行体には統制が必要Validatorと閲覧者も限定したい
別ルートPRIVATE LEDGER台帳ごと分けるPublic XRPL利用とは別
IF CHEAPESTXRP中立作業在庫の候補

「本線」「解除鍵」「拡張」「別ルート」は、Rippleの公式順位ではなく、公開ロードマップをXRP中立作業在庫テーゼから分類した本サイトの評価です。

相手が分からない。残高を見せられない。複雑な契約を組めない。運営権限を外へ出せない。各機能は、別々の拒否理由を取り除くためにあります。その目的を分けると、Ripple/XRPLが揃えている金融部品の順序が見えます。

投資助言ではありません。 公式資料の事実と、本サイトによるロードマップ評価を分けています。Amendmentの状態は2026年7月20日時点です。

公開 2026.07.19更新 2026.07.20読了目安 20分

01 / WHOSE TRANSACTION

オンレジャーに載るのは、
機関同士が共有する取引状態。

顧客の注文理由、KYC原本、銀行・PBの全ポジションを公開する構想ではありません。公開XRPLへ載り得るのは、参加資格、発行資産、MMのOffer、受渡し、合意済み貸付など、組織をまたいで同じ結果を持つ必要がある状態です。

MODE A · PAYMENT-BY-PAYMENT企業決済1件を、認証MMの実行可能Offerで処理する場合。
各社のシステムOFF-LEDGER外へ出さない判断・顧客情報
支払企業「取引先へMXNで払う」顧客の支払指図
決済事業者・銀行審査し、外部レールを比べる
KYC原本与信法定通貨入出金銀行 / PB / CEX / XRPL
XRPL経路が選ばれた場合だけ共有状態をレジャーへ
公開・検証可能PUBLIC XRPL参加者を限定して市場を共有
01 · ACCESSCredentialKYC原本ではなく
「適格口座」の合格証
02 · RULEDomainどの資格を
入場券として認めるか
03 · EXECUTION + TOKEN SETTLEMENT認証されたMMのPermissioned DEX
MM ARLUSD / MXNB
MM BRLUSD / XRP
MM CXRP / MXNB
同一Domain · 直接RLUSDMXNB
同一Domain · 安い時RLUSDXRPMXNB
Payment=Taker。価格+数量を持つ実行可能Offerを消費し、XRPL上のトークン残高を更新
04 · XRPL TOKEN STATEトークン受渡し完了法定通貨オフランプは
まだレジャー外
XRPL受渡し後MXNBを法定通貨MXNへ払出し
受取企業銀行口座でMXNを受け取るオフランプと銀行入金はレジャー外
レジャー外に残る本人確認書類 · 顧客注文 · 与信 · 内部相殺 · MMのリスク計算
レジャーへ載り得るCredential · Domain · Offer · Payment · トークン残高

Ripple/Bitsoは2026年6月、RLUSDとMXNBを米墨企業決済向けの「evolving Payments on DEX」へ統合する計画を発表しました。上図の直接ペアが公式発表に近い部分です。MM同士が相対で参考レートを送り合う図ではありません。MM等が同じDomainの板へ実行可能なOfferを置き、適格な決済事業者・銀行・他MMのPayment/Offerが消費します。XRP経路は、同一Domain内に必要な二つのOfferがあり、直結ペアより合成レートが有利な場合に使える経路です。Permissioned DEXは2026年7月20日時点で投票中であり、本番稼働済みとしては扱いません。

CUSTOMER QUOTE顧客レート

決済事業者が各送金へ提示する価格。毎回決まります。

XRPL OFFERDEXのOffer

MM等が板へ置く、価格+数量を持つ指値注文。約定可能です。

公式Use caseに近いA

支払いごとにpDEX

PaymentpDEX OfferToken受渡し

Cross-currency Paymentが同一DomainのOfferを消費します。FX執行とXRPL上の受渡しを一件ずつAtomicにする方式です。

Payment-by-payment
市場構造からの運用推論B

内部化後の残差だけpDEX

顧客Flow × N内部化残差Offer

各顧客とのレートは確定しつつ、逆方向フローを事業者内で合わせます。消えなかった在庫リスクだけをPayment/Offerで処理します。

Net-residual hedge
別のPost-trade設計C

OTCで約定し、XRPLで受渡し

RFQ / OTC約定・相殺残る受渡し
NATIVE XRP / TOKEN通常Transfer金額は公開ORMPT · FUTUREConfidential Transfer直接移転額を秘匿

価格・数量・契約はレジャー外で合意し、相殺後に残った資産移転だけXRPLへ載せます。執行は外、合意済み受渡しは台帳という方式です。現行XLS-96はネイティブXRPを秘匿しません。

Post-trade settlement
A / B / C は競合説ではない同じ事業者でも、回廊・取引規模・時間帯によって併用できます。

Crypto-nativeなトークン決済はA、既存銀行・PB市場との接続はB/Cから始まる方が自然——これは現在の市場構造からの推論であり、公式に採用方式が確定したものではありません。

PERFORMANCE BOUNDARY

pDEXは参加者を絞る。
処理の時計はPublic DEXのまま。

XRPL公式仕様は、DEX取引が通常約3〜5秒ごとの台帳確定時に実行されるため、高頻度取引には向かないと明記しています。pDEXが変えるのは参加資格です。高速なMatching Engineへ置き換える機能ではありません。

ONE MARKET · TWO CLOCKS · ONE FUTURE QUESTION高速Quoteと、確定決済を同じ処理周期へ押し込む必要はない。
処理件数、Quote応答、台帳確定は別の性能指標
FAST CONTROLPrime / PB / MMOFF-LEDGER · EXTERNAL VENUES
QQuote連続更新・取消
CCredit相手方・限度額
MMargin担保・資本
NNet内部化・残差

市場の判断を動かす場所。顧客別価格、全注文、全ポジションを公開する必要はありません。

SELECT合意済み取引
または純残差
全部ではない
VALIDATED STATEPublic XRPLPUBLIC CONSENSUS
pDEX単発執行+受渡し
Transfer合意済み資産移転
Loan state貸付・返済の共同事実

結果を共同で確定する場所。国際送金、残差決済、Post-tradeには数秒確定でも適合し得ます。

pDEXに向くPayment単位のAtomic FX・残差・受渡し
外部層に残る連続Quote・取消・与信・証拠金・内部相殺
まだ仮説PB/MM用XRPL由来Private DLT
「機関利用には遅い」という意味ではない

機関利用にも、価格発見、清算、担保管理、最終受渡しがあります。pDEX単独で高速市場全体を担うのは難しい。しかし、合意済み結果を数秒で確定する決済・共有状態層としては使い道がある。この二つを分けると、Public XRPLとPrivate DLTを競合関係だけで見る必要がなくなります。

DEEP DIVE

注文から受渡しまでを、Quote・与信・Give-up・内部相殺・Netting・決済へ分けると、この性能境界がさらに明確になります。機関FX市場の全体構造を読む → 要求性能からPost-trade実装の現実解を読む →

FACT · 公開資料Primeの外部市場接続Payments on DEX計画と、Post-trade業務の一部をXRPLで効率化する方針
MECHANISM · 自然な分業高速制御は外、共有状態はXRPL選ばれたPayment・受渡し・純残差・貸付状態だけを確定する
THESIS · 未確認PB/MM専用Private DLTRippleの公表済み本命でも、XRP主要在庫の証拠でもない
WHY NOT EVERY TRADE?各送金にレートが付いても、外部ヘッジは残差だけにできる。
01 · 顧客との価格USD→MXN 100顧客Aとのレート確定
02 · 逆方向の価格MXN→USD 80顧客Bとのレート確定
03 · Dealer内部化80を内部で合わせる外部市場へ出さない
04 · 外部ヘッジ残差20だけpDEX / OTC等を比較
PB · GIVE-UP成立済み取引の信用・相手方・決済を集約個別取引のレートは消えない
CLS · CLSNET成立済み取引の最終資金移動を純額化取引そのものを無かったことにはしない
企業の越境決済発表済みの統合計画
Ripple/Bitso · RLUSD ↔ MXNB

決済事業者が認可口座とMMの流動性を使い、米ドル系資金をメキシコペソ系資金へ交換・受渡しする文脈です。

利用部品
Payments on DEX · Permissioned DEX統合計画
主体
決済事業者 · Stablecoin発行体 · MM · 企業
台帳
Credential · Offer · Payment · 残高
規制RWA稼働中の発行例
Guggenheim DCP

デジタル・コマーシャルペーパーをXRPL上で発行・管理する実例です。pDEXやCredentialsを現在利用しているとは断定しません。

利用部品
Public XRPLでの発行・管理 · pDEX利用は未確認
主体
発行体 · 管理者 · 適格機関投資家
台帳
発行 · 所有 · 移転・管理状態
機関信用公式用途 · 投票中
MM・決済事業者の在庫金融

信用審査と契約は外で行い、Vaultの資金、合意後の貸付、元本・利息・返済・Defaultをレジャーで管理する設計です。

利用部品
Single Asset Vault · Lending Protocol
主体
預金者 · Loan broker · MM/決済事業者
台帳
Vault持分 · Loan · 返済 · 損失状態
CBDC・閉域決済公表済みPilot/製品構想
中央銀行の通貨発行・流通

中央銀行がCBDCを発行し、商業銀行が配布・銀行間決済を行い、企業・市民が保有・支払う別ネットワークです。

利用部品
Private Ledger · Public XRPLとは別ネットワーク
主体
中央銀行 · 商業銀行 · 企業/市民
台帳
発行 · 配布 · 決済 · 償還・消却
境界

PermissionedはPrivateではありません。参加者を絞っても、通常のOffer・約定・残高は公開XRPL上です。金額を隠すConfidential MPTは開発中、CBDC Private Ledgerはネットワーク自体が別です。

THE SHARED STATEXRPLへ載せる中心は「なぜ取引したか」ではない。誰が参加でき、何を保有し、どのOfferで受渡し、誰がいくら返すかという共同事実です。

02 / ROADMAP

現在の本線はPublic+外部市場。
Private DLTは、将来仮説。

RippleはPublic XRPLをInstitutional DeFiの基盤として整備し、Ripple Primeでは外部市場・OTCへ接続しています。公表済みの構造に最も近いのは、価格発見・与信判断・リスク管理を各市場側で行い、選ばれた執行・受渡し・貸付状態をPublic XRPLで共有するハイブリッドです。

INSTITUTIONAL DEFI · RECONSTRUCTED機関フローの全部ではなく、共有すべき状態を載せられるようにする。
土台MPT · STABLECOINS資産を発行する債券・RWA・法定通貨を台帳へ
入場CREDENTIALS · DOMAINS誰が使えるか決めるKYC・AML・投資家資格
市場pDEX · VAULT · LENDING売買を執行し、合意済み貸付を記録適格参加者+MM+貸付実行
現在は未接続
秘匿CONFIDENTIAL MPT残高と移転額を隠す直接送金のみ · DEX非対応
結果SELECTED FLOWS選ばれた取引状態が定着ここで初めて在庫需要を検証

注意:Confidential Transferは現仕様ではMPTの直接送金だけに使い、Permissioned DEX・通常DEX・Escrow・Checkには使えません。また、現行MPT v1は送金には使えますがDEX取引には未対応で、MPTokensV2のDEX統合は開発中です。図の順序は戦略上の補完関係であり、現在の一体動作ではありません。

SATELLITE AEVM SidechainSolidityのアプリを外側から接続
SEPARATE / FUTUREPrivate LedgerCBDCは公表済み。PB/MM用は仮説
01
機関市場の制御層Ripple Prime + 外部市場 / OTC

価格発見はEDX等の市場、信用仲介・担保・純決済はPrime/PB。全注文をXRPLへ移すのではなく、既存の流動性市場へ接続する経路は公表済みです。

02
共有状態を載せる層pDEX + XRPL移転 + Vault / Lending

選ばれたPayment執行、合意済み取引のトークン受渡し、貸付・返済状態を公開XRPLへ載せる。Permissioned DEX/Vault/Lendingは投票中で、実利用は未確認です。

03
補完・将来仮説Confidential / EVM / Private DLT

秘匿、複雑なアプリ、主権・共同運営という別々の拒否理由を解消します。PB/MM向けPrivate DLTは合理的な推論ですが、Rippleの公表済み本命製品ではありません。

OFFICIAL SIGNAL · 2026.06
RippleはLendingの用途に「market maker inventory financing」を明記した。

これは作業在庫テーゼに最も近い公式シグナルです。ただしVaultはXRP以外の資産も扱えるため、MM在庫金融の実装=XRP借入需要ではありません。実際にどの資産が借りられるかを確認する必要があります。

読み方

XRPLはオープンソースで、AmendmentはValidator投票により、80%以上の支持を2週間維持して有効化されます。Ripple一社で決める中央集権的な工程表ではありません。一方、将来のPrivate DLTは参加者・変更権限・法的Finalityを別途合意する必要があります。「Rippleロードマップ」とは、Rippleの公表資料とXRPLコミュニティの仕様をつないだ制度設計図です。

OUR RECONSTRUCTIONPublic XRPLはXRPの正本と公開決済面であり、存在証明だけの台帳ではない。一方、機関市場の高速制御をすべて担う必要もない。外部市場、Public XRPL、将来のPrivate DLTが用途別に分業する構造が最も自然です。

03 / EVM SIDECHAIN

目的は、Private化ではなく
Solidityの受け皿を増やすこと。

2025年6月にMainnet稼働。Cosmos SDKとCometBFTを使う独立したLayer 1で、XRPL Consensusを継承しません。既存EVMアプリを移植し、XRPLだけでは扱えない複雑なロジックを外側で実行します。

SOVEREIGN CHAIN + BRIDGEXRPLとEVMは別々に確定し、Bridgeで資産とメッセージを渡す。
PUBLIC L1XRP LedgerPayments · DEX · Tokens
AXELAR / IBC資産・メッセージ
SOVEREIGN L1XRPL EVMSolidity · Smart Contracts
この部品が消す拒否理由「EVM資産・Solidity契約をXRPLのために作り直せない」役割:開発者とアプリを連れてくる
WHO / WHATDeFi・RWAアプリの開発者が、複雑なContractを別L1で実行する。
Sidechainへ載る
Contractの状態・実行結果・Bridgeされた資産
外に残る
顧客審査・法務・原資産・外部データの判断
XRPとの関係
Native GasとBridge資産。Public XRPLのFX在庫需要とは別
CONSENSUS

安全性は別に考える

XRPL本体と別Validator set・別Consensusです。「XRPLの安全性をそのまま継承」は正確ではありません。

NATIVE GAS

手数料通貨はXRP

Sidechain内のContract実行にはXRPを使います。ただしGas需要と、FX市場の巨大な作業在庫需要は同じではありません。

ROADMAP ROLE

Mainnetの代替ではない

Rippleの2025年ロードマップも「complementary role」と位置づけます。機関金融のProtocol機能はPublic XRPL側で進みます。

04 / PERMISSIONED STACK

目的は、公開市場へ
規制対象の金融機関を通すこと。

相手が誰か分からない市場では、制裁・投資家資格・地域規制を守れません。そこで資格 → 入場規則 → 専用市場を重ねます。台帳を閉じずに、参加者だけを絞る設計です。

CREDENTIAL → DOMAIN → MARKET三段階のゲートが、適格口座だけを同じ注文板へ通す。
ISSUER資格を発行KYC済み・適格投資家など
CREDENTIALAccount A
Permissioned
Domain
Issuer+Typeを照合
PASSPERMISSIONED DEX
BUY
SELL
同じDomainの注文だけ約定
NO CREDENTIAL× 入場不可
この部品が消す拒否理由「誰と約定するか分からず、KYC・AMLを保証できない」本線:機関フローをPublic XRPLへ入れる
WHO / WHAT決済事業者が市場を設け、認証されたMMが為替流動性を出す。
XRPLへ載る
Credential · PermissionedDomain · DomainID付きOffer/Payment · 残高
外に残る
KYC原本 · 送金目的 · 法定通貨の入出金 · MMの在庫判断
XRPとの関係
XRPを挟むOffer経路が直結ペアより安い場合だけBridgeに使う
重要

Credentialは署名付きの資格証明です。Permissioned Domainは受け入れるCredentialの組合せを定義します。Permissioned DEXはそのDomainを使う専用板です。取引データを暗号化する仕組みではありません。

流動性
専用板ごとに分かれます。同じDomainの注文だけが約定し、複数のPermissioned DEXを一取引で束ねられません。
AMM
Permissioned取引はAMMで埋められません。公開DEXとのHybrid Offerは可能ですが、使えるDomainは一つです。
信頼点
Credential issuerとDomain ownerが誰を許可・失効させるかに依存します。「Permissionedだから安全」とは自動的に決まりません。

05 / CONFIDENTIALITY

目的は、MPTの残高と直接移転額を
公開台帳上で隠すこと。

Permissionedだけでは、参加者を限定できても残高と取引額は公開されたままです。XLS-96は、公開XRPL上でMPTの残高と移転額を暗号化し、発行体や指定監査人には選択的に確認可能にします。

PUBLIC VERIFICATION · PRIVATE AMOUNT台帳は正当性を検証する。外部には金額そのものを見せない。
SENDER口座 A残高 ████
暗号化+ZK proof不正な増減ではないことを検証
RECEIVER口座 B受取 ████
WHY MPT ONLY?XLS-96は、MPTの発行単位へ暗号化残高と監査鍵を追加する提案。
ISSUED ASSETMPT銘柄ごとの管理構造
MPTokenIssuanceMaxAmount · OutstandingAmountIssuer key · Auditor key
A暗号化残高
B暗号化残高
C暗号化残高

正の整数・発行体と保有者の分離・銘柄別の供給上限があり、個別残高を隠しても全体の整合性を検証しやすい。

LEDGER-NATIVEXRPXRPLの基礎残高
XRPNO ISSUER
FEERESERVEPAYMENTDEX PATH

発行体も銘柄別の監査鍵もなく、AccountRoot残高が手数料・準備金・送金へ直結する。同じ秘匿技術を使うにも、別のプロトコル設計が要る。

仕様から言えることMPT専用なのは明確です。ただしXRPを秘匿しない将来方針までは示さず、ネイティブXRPの秘匿には別提案が必要です。
この部品が消す拒否理由「MPTの保有残高と直接移転額を競合や市場へ晒せない」次の鍵:公開性と機密性を両立する
WHO / WHATMPT発行体と機関保有者が、直接受渡しの残高・金額だけを隠す。
XRPLへ載る
送受信口座 · 暗号化残高 · 暗号化移転額 · ZK proof
外に残る
KYC原本 · 取引目的 · 法的契約 · 復号鍵の管理
XRPとの関係
MPT専用。XRP送金やPermissioned DEXの注文を隠す機能ではない
対象

MPTの直接送金だけ

ネイティブXRP、DEX、Escrow、Checkには使えません。Permissioned DEXへ秘匿注文を出す機能でもありません。

公開されるもの

アドレスと総供給は見える

送受信口座、取引種類、総供給、Public/Confidential間の変換額は公開。隠すのは個別残高とConfidential移転額です。

STATUS

まだ開発中

XLS-96はDraft、Known Amendments上はIn Development。将来機能を現在のMainnet能力として数えてはいけません。

06 / PRIVATE LEDGER

目的は、中央銀行・発行体へ
台帳の主権を渡すこと。

Rippleが2021年に発表したCBDC Private Ledger、2023年のCBDC Platformは、XRPLの中核技術を基にした新しい私有台帳です。中央銀行や発行主体が、発行・検証・閲覧・政策を管理します。

OPERATOR CONTROLPrivate Ledger
中央銀行ISSUER発行・償還
金融機関OPERATOR流通・決済
利用者WALLET保有・支払
許可されたValidator / Node
INTEROPERABILITY外部台帳・既存金融網との接続は別設計
OPEN NETWORKPublic XRPL同じ台帳ではない
2021 PERFORMANCE CLAIM

RippleはCBDC Private Ledgerについて、当初数万TPS、将来は数十万TPSへ拡張可能と説明しました。これは2021年の製品構想上の主張であり、現在稼働する機関FX市場の第三者検証済みベンチマークではありません。

この部品が消す拒否理由「通貨発行・Validator・データ閲覧の主権を外部へ出せない」別ルート:CBDC・閉域決済
WHO / WHAT中央銀行が発行を管理し、商業銀行が配布・銀行間決済を行う。
Private台帳へ載る
CBDCの発行 · 配布 · 保有 · 支払 · 償還・消却
外に残る
金融政策 · KYC原本 · 銀行内部帳簿 · 融資判断
XRPとの関係
Public XRPLへの接続もXRP利用も、別途選ばれなければ発生しない
FROM CBDC BLUEPRINT TO INSTITUTIONAL MARKET · THESIS同じ設計思想をPB・MM市場へ拡張できるか。技術的には合理的。事業計画としては未確認。
「XRPL由来」≠「Public XRPL」≠「XRPを使う」
FACT · DISCLOSED PATTERNCBDC Private Ledger2021 Pilot · 2023 Platform

参加者、Validator、閲覧、通貨政策を閉域で管理する技術パターンは公表済みです。

TECHNICAL ANALOGY同じ発想を
市場インフラへ?
公式ロードマップではない
THESIS · UNCONFIRMEDInstitutional Private DLT?PB · MM · BANK · CUSTODY
限定Validator閲覧権限専用ルール共同変更管理

一社のDBではなく、複数機関が秘匿された同じ状態を持つ必要がある場合に、DLTを使う意味が生まれます。

採用に必要な業界合意
VALIDATORS誰が確定するか
RULE CHANGES誰が仕様を変えるか
LEGAL FINALITY何を法的決済とするか
EXIT / RECOVERY障害・退出時にどう戻すか
確認済みXRPL由来Private Ledgerという設計パターン
合理的な推論既知参加者による機関間共有状態層
未確認RippleのPB/MM本命製品・XRP基軸・Auto-Bridge実装
NO AUTOMATIC XRPXRPL由来の技術を使うことと、公開XRPLで決済すること、XRPをBridge資産に使うことは三つとも別です。

07 / NEUTRAL INVENTORY

機関スタックの目的は、
XRPを直接買わせることではない。

機関取引の多くは、外部市場と各社システムに残り得ます。選ばれた決済・受渡し・貸付状態だけXRPLへ載せ、MMはXRPL外を含む複数市場でXRPを持つ・借りる・再配置できる。それでもXRPが中立作業在庫になるのは、総コストが代替経路より安いときだけです。

PARTS → MARKET → INVENTORY技術部品は市場を作れる。作業在庫を作るのは、実際のフローとMMの採算である。
EVMProgrammability
CredentialCompliance
PrivacyConfidentiality
BridgeInteroperability
REAL MARKET発行体・銀行・PB・MM
取引量 × Spreads × Balance-sheet cost
最安経路か?NOYES
MM INVENTORYXRP相殺後の残差を処理
INVENTORY FINANCEPB・貸し手が審査と与信を行い、承認後の資産・貸付状態を台帳で共有する。
XRPLへ載る
Vault資産・持分 · Loan元本 · 利息 · 返済 · Impairment/Default
外に残る
Underwriting · 与信枠 · Credit committee · 法的契約 · 担保・集中限度
XRPとの関係
XRPは与信ではない。Vaultの貸付資産には選べるが、現行XLS-66は無担保貸付。XRP担保は別のPB・契約層の話
機関スタックが作るもの参加・執行・貸付状態の選択肢外部市場 · pDEX · 受渡し · 貸付
それだけでは作れないものXRPの新規買い機能実装だけでは注文は入らない
01実取引が乗る発表ではなく継続的な決済量
02MMがQuoteする両側価格と十分な深さ
03総コストで勝つBridge・資本・ヘッジ込み
04在庫を新規調達MMの市場買いで価格へ接続
現在地

EVM Sidechainは稼働しました。Credentialsも有効です。一方、Permissioned Domains/DEXは投票中、Confidential Transferは開発中、Private Ledger系は公開XRPLと別です。パーツは前進した。しかし、世界規模のXRP作業在庫需要はまだ実証されていません。これが正確な距離です。

08 / STATUS BOARD

ロードマップ上にあっても、
Mainnetで使えるとは限らない。

仕様書がある、コードに入った、投票が始まった、Mainnetで有効になった、実利用が生まれた。これは別々の段階です。

LIVEXRPL EVM Sidechain2025.06 Mainnet
ENABLEDCredentialsXRPL Mainnet有効
OPEN FOR VOTINGPermissioned Domains / DEXKnown Amendments基準
OPEN FOR VOTINGVault / Lendingコード実装済み ≠ 有効
IN DEVELOPMENTConfidential TransferXLS-96 Draft
PRODUCT / HISTORYRipple CBDC Private Ledger2021 pilot · 2023 platform
STATUS SOURCE PRIORITY

Rippleの2026年2月記事はPermissioned Domainsを「Live」と表記していますが、2026年7月20日時点のXRPL技術資料 Known Amendments はPermissionedDomainsとPermissionedDEXを Open for Voting としています。そのため、状態表示はMarketing記事ではなくProtocol status pageを優先しました。

WATCH NEXT見るべきは機能数ではありません。Amendment有効化、Credential発行者、専用市場のMM、実取引量、Bridgeコスト、そしてXRP在庫残高です。

PRIMARY SOURCES

一次資料

ステータスは2026年7月20日時点。将来仕様は変更される可能性があります。

USERipple / Bitso · RLUSD / MXNBEnterprise settlement integration plan · 2026-06 PRICERipple Prime / EDXPrice discovery · credit · net settlement · collateral VENUERipple Prime / HyperliquidExternal onchain venue access · cross-margin OTCRipple Prime Spot OTCInstitutional prime brokerage · XRP / RLUSD support POSTRipple / Hidden RoadParts of post-trade activity planned for XRPL FLOWCompliance-focused Cross-currency PaymentsXRPL.org · official Permissioned DEX use case LOANInstitutional Credit FacilitiesXRPL.org · Vault / Lending user journeys RWAGuggenheim Digital Commercial PaperNative XRPL issuance · 2025-06 EVMWhat is the XRPL EVM?Official documentation LIVEXRPL EVM Sidechain Mainnet Is LiveRipple · 2025-06-30 MAPInstitutional DeFi: What's Live and What's NextRipple · 2025 roadmap NEXTCredit, Compliance and ConfidentialityRipple · 2025-09-22 2026Institutional DeFi on XRPLRipple · 2026-02-05 CREDITXRPL Lending ProtocolRipple · MM inventory financing · 2026-06-29 2026RippleX RoadmapOfficial feature proposals NOWKnown AmendmentsCurrent Mainnet status VOTEAmendment ProcessValidator support threshold and activation IDCredentialsXRPL.org PDPermissioned DomainsXRPL.org DEXPermissioned DEXesXRPL.org LIMITDecentralized Exchange Limitations3–5 second execution cycle · not suitable for HFT CLOCKLedger Close TimesXRPL.org · usually about 3–5 seconds PATHCross-currency PaymentsXRPL.org · direct / XRP paths XRPAuto-BridgingXRPL.org · XRP intermediary path SIDEXRPL SidechainsIndependent consensus · rules · nodes LOCKCross-Chain BridgesLocking chain · wrapped asset · issuing chain NATIVECurrency FormatsXRPL.org · native XRP and issued assets HOLDERRipple / XRPRipple holdings · escrow · stated utility FXGlobal FX marketsBIS · dealer internalisation PBFX prime brokerageBIS · give-up and counterparty structure NETCLSNetPost-trade payment netting 96Confidential Transfers for MPTsXRPL Standards · Draft LIMITConfidential Transfers: ConceptsDirect payments only · no DEX / Escrow / Checks 2021CBDC Private Ledger PilotRipple · historical announcement 2023Ripple CBDC PlatformPrivate ledger product announcement